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Challenge
2015年マンクスGPに参戦して
マン島コースを初めて走行した際、特に練習走行の1周目は正直怖かったです。自分で自分を保てないような状態でした。バイクがコーナーで曲がらない。うまく走れない。ピットに戻ってメカニックに、ギアをレース仕様から通常の街乗り仕様に変更してくれと頼んだほどでした。
自分はレースに参加するために走っているのにもかかわらず。
驚いたメカニックが
「どうしたんですか?何を言ってるんですか!」といさめてくれて、ようやく我に返りました。あまりの怖さに、我を失っていた自分に気づきました。
これまでは、怖いという感情を認めてしまったら先に進めない、レースを走れなくなると思っていました。プロレーサーである以上、恐怖を感じてはならないと考え、即座にその感情を打ち消そうとしてきました。
しかし、マン島で感じた恐怖は、これまでのような小手先のテクニックで乗り切れるものでなく、初めてレースで恐怖する自分を認めました。思いかえすと、準備の段階から漠然とした恐れと不安はありました。
単に恐れて縮こまるのではなく、打ち消そうとするのでもなく、正面から向き合って受容したからこそ、精神的にも余裕が生まれました。その時の私の頭の中にあったのは、恐怖とともにチャレンジすることの楽しさ、そして何より「応援して下さった皆さんに対する感謝!」でした。そう考えると自分でも思ってもみなかったような、新しい自分の可能性や希望が見えワクワクした気持ちで走れたのです。
ここでは、一部ですがその状況を少しでもお伝えできればと思い、レースやレース前後の写真を使ってご紹介いたします。
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2015マンクスGP
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