過日、「ISLE OF MAN TT RACE 2017」の招待案内が
TT事務局から届きました。
エントリーが受理され、念願のマン島TTレースに出場する夢が
叶いました。
これも、皆さまもご支援のお蔭と深く感謝しております。
出場クラスはSUPER SPORT TT(600cc)
レース開催日は6月5日と7日です。
「TTレースに出場したい!」と切望し、チャレンジを始めた頃の
初心を忘れないためにも「自分の内面や課題と向き合い、真剣で純粋にこのレースに挑んで行く」と決意し、自制の意味を込めて「TTレース宣言文」を掲載いたしました。
TTレースまで全身全霊でチーム山中は取り組んで参りますので、
今後とも、お見捨てなきようご声援、ご協賛を賜りますよう
お願い申し上げます。
皆さまに良い結果をお届けできますよう、チーム一丸となって
邁進いたします。
以下に、山中選手の「TTレース宣言文」を掲載いたしました。
長文ではございますが、お読みいただけましたら幸甚でございます。
2016年12月3日
1907年から続くマン島レース Isle Of Man TTレース に、やっと手の届くところまで来ました。 今回参戦したマンクスGPでの成績(1周 19分47秒605 平均速度 時速184.022キロ)と TTレースへの熱意をもって、オーガナイザーからエントリーの許可を頂きました。(TTレースは招待制でフィーは無料)
エントリー受理の確約はできていませんが、2014年の活動からエントリーも許されなかったことを考えると、可能性の扉がようやく開きました。これも私たちの、そして応援して下さる皆様の思いが伝わったのだと思い、本当に嬉しく思っております。
ロードレースだけをやり続けてきた27年間。 25歳の時には「うちで働きながらレースしないか?給料と休みは無しだよ。」と声を掛けられ、即座にお願いします!と返事をするほどでした。そこでは10年お世話になりました。それほどレースにエネルギーを注いできました。 レースに真剣に向き合うほど、自分の弱い部分や恐れで心が震え、感情が高まり、
そこに集中していきます。その ” ピリピリとした緊張感と孤独感の中での真剣勝負 ” が自分の喜びでした。おかげで友人からは「何も持っていない男」と言われています。
正直この生き方で良いのだろうか?と迷いながらの25年間でもありました。そんな男がTTレースにエントリーすることが出来るまでに漕ぎ着けたのです。
" このチャンスは2度と来るものではない!" " チャンスを絶対に逃したくない!"
そう心の底から強く思いました。
よく「なぜ危険と言われるレースに出場したいの?」と聞かれます。
TTレースはただ危険なだけではない、出場しているライダー自身が危険な状態に身をおいてしまうのだと思います。
ライダーのスキルは絶対的に必要ですが、その他に自分の内面や課題と向き合い、真剣で純粋な気持ちでこのレースに向かうことで、限りなく危険を回避できると思っています。 もしかしたら・・・自分自身とどれだけ向き合えるかが大きなポイントかもしれません。
それは私の今までのレース人生から獲得したスタンスであり、私ならそれが出来ると思っています。
私は「何も持っていない男」ですが、この私の「唯一持っているもの」でTTレースにチャレンジしたいのです。
これは、今、日本中で私にしかできないと確信しています。
そして、TTレースに出場することで感じ得た体験、思いや気づきを皆さんと共有したいのです。私の不器用な生き方から「あの山中が出来るのだから、私にも出来る!」
と思っていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。
これが皆さんにお渡しできる精一杯の感謝の気持ちです。そして、それが皆さんの心の火を灯すことが出来て、それぞれのフィールドで輝いて下さったら・・・
皆さんの輝きこそが、私のこの先進んでいく糧になります。
TTレースへのチャレンジにどんな制限があっても、良いこともそうでないことも含めた全てを発信し、皆さんと共に味わいながら共有して頂けるよう、全身全霊で取り組みます。
ご協賛・ご支援のほど、何卒、よろしくお願い致します。
山中正之